
日本ではSUVに次ぐ激戦カテゴリーのコンパクトカー部門で、強力なライバルたちと渡り合っている日産 ノート。購入にあたって長所と短所が気になるところ。国沢光宏氏と岡本幸一郎氏が日産 ノートの○と×をそっと教えてくれた!!
※本稿は2025年9月のものです
文:国沢光宏、岡本幸一郎/写真:日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
【画像ギャラリー】e-POWERは諸刃の剣!? パワフルさと高速時燃費がトレードオフの日産 ノート(12枚)
日産 ノートの○と×(国沢光宏)

日産 ノート(2020年7月デビュー/2025年7月販売台数:5003台)
■○なところ
ルノー開発のプラットフォームは同じクラスのクルマと比べ重いけれど、やはり日本の設計より剛性感あって頼もしい。
そいつに静かで一段とパワフルに感じるようになったe-POWERを組み合わせているため、ハンドル握っていると「いいクルマですね!」と思う。
価格も値上げばかりしている日産車で、珍しく頑張っている。だからこそ圧倒的な強さを持つトヨタ勢に伍して常時販売台数TOP10に名を連ねているんだと思う。
■×なところ
マイナーチェンジで販売台数に陰りが出た要因はデザイン。日産ディーラーマンですら「デザインの評判悪いんです」と言うほど。
ニスモ仕様は現行のフロントを嫌い従来型のデザインのまま。また欧州Bセグのため広さで日本勢に負けている。リアシートなどフィット並みに広ければもっと売れると考えます。
日産 ノートの○と×(岡本幸一郎)

ライバルがHEVとガソリン車を設定するのに対し、ノートはHEV専用。e-POWERは洗練され、加速感も気持ちいいが、高速燃費がやや厳しい
■○なところ
コンパクトカーらしからぬ上質さが○。オーラだけでなく、普通のノートにもあてはまり、内外装の雰囲気は一線を画している。ボディカラーの選択肢が豊富で、明るい内装色が選べるのもポイント高い。
e-POWERならではの加速フィールも、上質な雰囲気とよくマッチしている。駆動力を生み出すのがモーターのみだから、ライバルのHEVよりもアクセル操作に対する応答遅れがまったくないのも強み。
また強力なリアモーター搭載のe-POWER 4WDのハンドリングが望外によいことにも驚かされた。
■×なところ
e-POWERの宿命で、このクラスとしては価格がだいぶ高めなことと、高速燃費が悪いこと。
車速が上がるにつれて加速が頭打ちになっていくし、120km/hで巡行した時には燃費の悪さにビックリしたものだ。